沖縄県暴力団排除条例 ~ 主なポイントQ&A ~

2013年4月5日

沖縄県暴力団排除条例の制定に伴い、条例の主なポイントをまとめました。

 

Q:「沖縄県暴力団排除条例」とはどのような条例なのか。

 

暴力団は、反社会的な集団であり、その存在自体が県民の生活に不安を与えていることから、暴力団を社会から排除するため、県や県民、事業者がそれぞれ行うべき責務や理念などを定めており、

青少年の健全な育成を図るための措置

事業者による利益の供与の禁止

不動産の譲渡等に関する措置

を主な三本柱として、社会一体となって暴力団のいない安全・安心な沖縄県の実現を図ることを目的とした内容となっています。

 

Q:この条例の基本的な理念とはどういうものなのか。

 

県や県民、事業者などが一体となって、暴力団を社会から排除する活動を推進するためには、暴力団が県民生活や事業活動に不当な影響を与える存在であるという共通認識を持ち、暴力団を恐れないこと、暴力団に対して資金を提供しないこと、暴力団を利用しないこと、暴力団と交際しないことを基本とする(いわゆる4ない運動)とともに、暴力団事務所の存在を許さないこととして暴力団排除活動を推進するための基本的なあり方について示したものです。

 

Q:この条例で見込まれる効果は何か。

 

この条例において、社会全体で暴力排除活動を推進するための責務や施策を規定することにより、社会全体が暴力団の不当行為を許さないという意識付けとなり、暴力排除活動をより積極的に行うきっかけとなると考えられ、その結果として、県内暴力団組織の弱体化、暴力団を利用する者へのけん制となるものと認識しています。

また、新規事務所の開設、運営に対する規制も設けていることから、県外暴力団の県内進出阻止も図られるものと考えています。

 

Q:暴力団対策法とこの条例との違いは。

 

暴力団対策法は、暴力団員の行為を規制することを主な目的としているのに対し、この条例は、県、県民及び事業者が一体となって暴力排除活動を推進することにより社会全体で暴力団を排除することを内容としており、暴力団対策法とは、その内容や目的が違うものになっています。

 

Q:「青少年の健全な育成を図るための措置」とはどのような内容なのか。

 

暴力団事務所は、その存在自体が青少年の健全な育成に不当な影響を与えるものであることから、青少年のための良好な環境を確保するため、学校や図書館など一定の施設の周囲200メートル以内に新たに暴力団事務所を開設したり、運営することを禁止しています。

また、青少年は、大人と違って物事に対する善し悪しの判断が未熟であることから、ややもすれば、暴力団を格好いいものだと思い込んで暴力団に加入するおそれもあることから、学校や地域などで、「暴力団は危険な存在である」という ことを青少年にしっかり指導・教育を行い、青少年の暴力団への加入防止措置等を図ることについて定めています。

 

Q:「事業者による利益の供与の禁止」とはどのような内容なのか。

 

事業者が、事業活動に伴って暴力団と関わりを持たないようにすることは、社会的な責任として当然のことであると言えます。

そこで、事業者が暴力団の威力を利用することによる見返りとして暴力団員に金品などを提供することを禁止しています。違反した場合、公安委員会による勧告を受けることとなり、更に、正当な理由がなく公安委員会の勧告に従わない場合には、事業者名や違反内容の公表が行われます。

他県の事例として、

ガソリンスタンドの責任者が、暴力団幹部等に対し、無料で洗車をしていた事案

歓楽街の飲食店数店舗が、暴力団幹部に対し、みかじめ料及び用心棒料等の名目で現金を供与していた事案

建設業者が、業務に関し他人とのトラブルを解決する用心棒料の名目で、暴力団員に現金を供与していた事案

自動車整備業、資材販売業等の事業者が、暴力団の後援会費として、暴力団幹部に現金を供与していた事案

などがあり、いずれも公安委員会による勧告を受けています。

 

Q:「不動産の譲渡等に関する措置」はどのような内容なのか。

 

不動産の売買や貸付けなどの取引をしようとする県民や事業者は、契約の相手に対し、その不動産が暴力団事務所に使用されるものでないことについて確認をしなければなりません。

そして、万が一、その不動産が暴力団事務所に使用されるものとわかった場合 には、契約を行わないようにしなければなりません。

 

Q:暴力排除活動を行った場合、暴力団からの仕返しが心配されるが。

 

この条例の目的を達成するためには、社会全体で暴力団の排除に取り組む必要があります。県民や事業者にも、暴力団を排除するためのあらゆる取り組みに積極的に参加し、協力することが求められますが、県民や事業者が安心して取り組めるよう、警察官による警戒を行うなど、保護対策を万全に行います。

 

Q:報告徴収や勧告の適用対象が「行為があった場合」や「行為をした者」に改正されているが、「行為がある場合」や「行為をしている者」に対する報告徴収や勧告の適用は可能なのか。

 

「行為がある場合」や「行為をしている者」への適用も可能です。

それは、行為を現在で捉えず、過去の行為の時点を捉えるという考え方で適用が可能であるからです。

 

Q:過去の違反行為に対しても報告徴収や勧告を適用するということであるが、過去の行為についてはどこまで遡るのか。

 

具体的に「何ヶ月前まで」というような期間を限定することはできません。

報告徴収や勧告については、何ヶ月前まで遡るということは断定できず、その事案の概要や、事業者と暴力団との関係の継続性等を総合的に勘案して、その必要性を判断して実施することになります。

 

Q:今までに勧告された事例は、どのようなものがあるか。

 

他県の事例等もあげると、

 

○ 電設業を営む事業者が暴力団組長に対し、自己が使用していた普通乗用自動車を無償で貸した。

○ 公共施設の館長が、暴力団組長の出所祝い等を兼ねた新年会を施設内で行わせた。

 

等の行為が勧告されています。

 

沖縄県暴力団排除条例(PDF/137KB)